ムラノ(murano)ガラスについて|藤沢のアンティークショップ|

こんにちは。

今週の土日はしっかり晴れてお出かけ日和ですね。

週半ばは雨模様なので晴れていないと出来ない塗装作業は今のうちにやらないと。。

本日はMurano glass/ムラノガラス(ヴェネチアンガラス)について商品の画像を交えながら。


ムラノガラス(ムラーノガラス)はムラノ島で製造されているガラス商品を総じて呼ぶ名称で、ムラノ島はVenezia/ヴェネチアの都市の中にある7つの島で構成されています。

そもそもヴェネチアが118の島で構成された「水の都」で有名ですね。

ムラーノガラスは1291年、それまでヴェネチアで製造されていたヴェネチアンガラスを工房からの出荷による火事の被害を防ぐ目的であったり、他地域への技術の流出を防ぐために半ば強制的に移住させられた事から始まります。国の商業を守ろうと政府が介入してきたと言われています。

当時は移住したガラス職人に様々な厳しい規制があったそうで、逃げ出す職人も多かったそうです。しかしその規制によって今でも永く愛されているムラノガラスが製造されているので、その対策は成功だったんでしょうか、、、今でも工房で製造に携われている方々は過去に苦しんできた人々に感謝しているでしょう。

時代が進むにつれてチェコ(ボヘミア)などで製造されたクリスタルガラスが登場し、ムラノガラスもそれに刺激されるようにシャンデリアが製造され、そのシャンデリアが代表的な作品になっていきました。

当店はムラノガラスの専門店ではありませんが、取り扱っている照明や雑貨がありますのでそちらを技法も少し交えながらご紹介。

Murano smoke glass seguso lamp 1灯

ムラノガラスのスモーク色のバブルシェードランプ1灯。

吹きガラスの為、1点1点仕上がりが異なっているのも印象的です。

ガラス自体は完全に透明では無いので、明かりを付けると柔らかい光となっており、周りに映る影はガラスのバブル状が映る為、水面の様にも見えます。

この影はバロットン/Balottonと呼ばれる技法によって生み出されています。

この四角い模様が特徴的で、花瓶やグラス、照明のシェードに用いられています。

手作業で作られているムラノガラスの特徴としてはガラスなのに軽いのが特徴です。

幾つかお店に並んでいますが、どれも3kg未満で引掛シーリングで取り付けが可能です。

続いてはこちらのガラスに綺麗に気泡が並んでいる商品達。

ブリカンテ/Bullicanteと呼ばれる気泡をガラスの中に規則的に並べる技法。

この技術は現地では有名な製造技法で、トゲが並んでいる金型にガラスを押し当てて跡をつけ、層を重ねることでこのパターンを作り出しています。製造過程で伸ばしたり捻りを加えたりしながら少しパターンも変わっていくそうです。

当店でこの技法で作られている商品はこちら。

Murano Green bubble glass bowl

イタリアのエメラルドグリーンとクリアで構成されたムラノ(ヴェネチアン)ガラスボウル。

スピント/Spinteと呼ばれる押し込んで形作る技法で形を成形。周りのひだ状はトングのような道具で先に押したりして作っています。

テーブルやカウンターで単体でも存在感を出してくれるガラスボウルです。

主にこういったボウルや灰皿でよく見かけますが、照明のシェードでもあったりしますので、入荷次第紹介したいです!

最後はレース模様が美しいこちら。

フィリグリー(filigree)と呼ばれるレース模様を施す技法により生み出されています。

花瓶や香水瓶、お皿、グラスなどで使われていることが多いです。

当店でこの技法で作られている商品はこちら。

Murano Pink & Green lace art glass tray 

レースの模様が入ったムラノガラストレイ。

フィリグリー(filigree)と呼ばれるレース模様を施す技法でつくられた1品。

ペールトーンのピンクとグリーンがアクセント。

小さいながらも存在感のある綺麗に並んだ模様が美しい一品です。

短い紹介でしたが店頭にて現物もご覧頂けますので、気になる方は是非。

まだまだ沢山の歴史や技法があるのですが、一気に紹介するには膨大なので今日はこの辺で。

それではまた。

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